トップ > 実用 > 葬儀Q&A > 葬儀Q&A17〜20 サイトマップ


Q17 家にいる者が法事を?

兄と2人兄妹です。兄は大阪で家庭を営み、私は結婚しましたが実家で老母の世話をしています。父の十三回忌が近づきましたので兄の家に電話をしたところ、兄嫁が「いまは長男の責任という時代ではなく、家にいる者の責任の時代」と言います。兄が喪主なはずなのに、納得できません。(50歳女性)

A お父様のご葬儀はお兄様がなさったので、あなたとしては法事についてもお兄様が喪主を務め、計画等を立てるのが当然で、妹であるあなたがいろいろ差配することは出すぎたことだと考えられたのだと思います。それに対してお兄様の配偶者はあなたが実家にいるのだから大阪に出てきたお兄様ではなく、あなたが法事の差配をすべきだと言っているのでしょう。

 ここで話がややこしくなっているのは、あなたが実のきょうだいであるお兄様が話をしているのではなお兄様の配偶者と話をしていることです。お父様の法事のことですから、ごきょうだいで直接相談されるのがよいと思います。
 直接話し合って、お兄様が忙しいから妹であるあなたが代わって差配するという結論になっても、法事は特別のことだからお兄様の責任でやることになっても、どちらでもかまわないと思います。

 長男であるお兄様の責任と決めることも、実家にいるあなたの責任とすることも、どちらも理屈が通るようですが決まっていることではないのです。
 ご両親のことは子どもにとって共通に責任をもっていると言うことができるでしょう。
 遺されたお母様の気持ちも考え、ごきょうだいでそれぞれ仕事を分担して、きちんと法事ができるようにするのがごきょうだいお二人の責任であると思います。

 お兄様の配偶者としては、夫は家を出て、実家のことは妹さんに任せたのだから、実家の面倒まで見られないという気持ちがおありでしょう。
しかし法事は、家のことと言うよりも肉親、家族の問題であると考えるべき問題です。あくまでごきょうだいで直接話し合いをして、お父様の法事が滞りなく行われるように考えたいものです。
かつてですと葬儀・法事は長男の責任と決まっていましたが、いまの時代は違います。きょうだいが共通して責任を負うべき事柄です。 

Q18 戒名は自分でつけてもよいか?

 私は自分の戒名を自分でつけたいと思っています。かまいませんでしょうか。自分の生き方は自分がいちばんよく知っています。死んだ後に残る名前は自分でつけたいのです。(70歳男性)

A 「戒名」を「死後の名前」というのは半面の事実でしょうがそれだけではありません。正しくは「仏弟子としての名前」です。
ですから仏教徒でなければそもそも戒名は不要な者です。無宗教で葬式をするのであれば戒名は不要ですし、また、死後に呼んでほしい名前があれば、昔の人が現職を退いたときに改名したように、自分で自由に名乗ってもかまいません。

ですが戒名が仏弟子としての名前であることを了解するのであるならば、これは自分で勝手に決めるわけにはいきません。
仏弟子になるとは法縁につながるということですから、やはり檀那寺の住職に付けてもらいたいものです。
自分で付けたいという気持ちには納得できるような戒名を、というお気持ちがあるのでしょう。そうであるならば住職に自分の生き方をよく説明し、希望の文字があれば伝え、生前に戒名をいただいておくのがよろしいでしょう。

戒名は、一般的には死後に授与されていますが、仏弟子に連なるという意味からすれば生前に授かるのが本来的です。
生前にもらうのは縁起が悪いとお考えるかもしれませんが、けっしてそのようなことはありません。
自分を送ってくれる役割の住職には自分の生涯を理解してもらっていないとむしろ不安でしょう。生前にコミュニケーションをよくとっておくことは必要なことです。僧侶は死んでから役に立つ存在ではなく、生きているときにこそ役に立つ存在なのです。
また戒名を授かることにより残りの人生を充実させることもできるでしょう。

Q19 香典辞退、お花は?

友人の葬儀の案内がきて、そこに「香典は辞退させていただきます」とありました。親友だったのでせめてお花くらいは贈りたいと思うのですがいいでしょうか?(65歳男性)

A 香典辞退が近畿地方を中心に流行の兆しがありますが、本来の意味の誤解から来ています。「香典をもらわなくても葬儀は出せる」という見栄のようなものを感じます。確かに社葬では香典辞退が一般的ですが、社葬は会社が経費を負担してする葬儀で、香典を得ると雑収入に計上しなければいけないという理由から来ています。社葬の場合でも香典は遺族が受け取ることにし、お返しも遺族が行えば、香典辞退とする必要はありません。供花においては収入が発生するわけではありませんので社葬だからと辞退する理由はそもそもありません。「社葬では香典・供花は辞退するもの」という意味を考えない誤った「常識」が半ば通用している事態は由々しきものだと私は考えます。

 香典はかつて「香奠」と書いたように「香を供える、捧げる」という意味で、実際的には相互扶助の意味はあったにせよ、本来は弔意の表明です。お返しをどうするかはともかく、遺族は弔問者の気持ちを汲んで、まずはありがたくいただく、というのが本来的であると考えます。「うちは自分たちだけでやれるから」「香典返しが面倒だから」といった理由での香典辞退は、香典のもつ意味を誤解したものだと私は考えます。香典を辞退されると弔意を拒絶されたように思い、とまどう弔問者も少なくないのです。

 葬儀には約束事があります。香典、供花は贈る側の意思、弔意の表明ですか、ら受け取る側の事情によるものではないのです。したがって受け取るのが原則となっています。
 したがって「香典辞退」と案内文等に書かれていなければ「受け取る」ことを意味します。供花も同様で「供花辞退」と書かれていなければ供花は「受け取る」ことを意味しています。

 ご質問では、香典辞退は記されているが、供花辞退は触れていないのでお花は贈ってもかまわないことになります。
 質素に自宅で葬式するので、お花も辞退したいのであれば、案内文に「供花は辞退させていただきます」と書く必要があります。
 近年、お葬式を質素に簡素にということが流行しています。それは本人や遺族の意思の問題です。しかし長くお付き合いした友人・知人の弔意も考えて、その気持ちを踏みにじることにならないよう配慮すべきではなかろうか、というのが私の考えです。

Q20 お斎に招待されたときには別に包む?

 東北にいる叔母が亡くなりお葬式にいくのですが、葬儀後の法事の宴席にも出てくれ、と言われました。お包みは別に用意したほうがよいのでしょうか。(55歳男性)

A 私の個人的な体験をお話ししたいと思います。先日、宮城県に住む母方の叔父が死に葬式に行ってきました。まず自宅に行き、自宅の祭壇に香典を出しました。葬式の行われた寺にその後行ったのですが、受付で出さなかったもので、皆の受け取る引き物は受け取りませんでした。葬式後に納骨し、寺で法事の宴席となりましたが、そこに受付が置かれ、一般のお客は葬式とは別に香典を包み出していました。私は別に包みを用意していなかったのですが、親族ということで咎められることはありませんでした。

 地域により習慣は異なり、宴席は遺族側のお礼の席だからと別に包みを受け取らないところもあります。
宴席に招待された人は、別に包まないが、その費用分1〜2万円を本来の香典に加算して包むということは一般によく行われます。私もそうしましたが、その地では別に包む人が多かったようです。

 東北地方や新潟・長野等は宴席が大掛かりなことが多く、料理や引き物も立派ですから、その席に招待されたならば、その費用分を考慮して香典を包むことは遺族への配慮になります。

 一緒に包むか別に包むかは、その地域により異なりますので、知りたければ、施行する葬儀社に習慣を尋ねるとよいでしょう。
 但し、親戚の場合には、別に包むところを一緒に包んだからとて特に問題が起こるわけではありません。



Copyright © 2005 表現文化社